こんにちは。インテージテクノスフィア技術ブログ担当アイダです。当社の開発スタイルはウォーターフォールと呼ばれる従来の開発スタイルが主流ですが、社内でスクラム・アジャイル開発を実施している部署もあります。 今回はスクラム開発を実践しているチームに所属しているAさんの投稿をご紹介します。Aさんがスクラム開発を導入するために試行錯誤した内容などが詰まっている記事です。
はじめに
タイトルはアフリカのことわざ「早く行きたければ一人で進め、遠くまで行きたければ、みんなで進め」から引用です。
スクラム開発を始めて、およそ40スプリントまでに達した私たちの開発チームで プロダクトでもチームでも理想形(遠い場所)に向かうためにどうチームで進んでいるのか紹介したいと思います。
業務紹介
マーケティングデータを集計するシステムの移行開発をしています。
チームの紹介
開発チームとしては7名です。
平均年齢が20代後半の若いチームです。
スクラム開発をしており、認定スクラムマスターは2名います。 ポケモンマスターを目指しているのも2名います(私は盾買いました)。
Aさんのチームの朝会の様子です。(立って行っているのが年配者から珍しがられている)
スクラム開発
詳細は割愛しますが、全体像としてはこちらの図をご参照ください。
図の引用元は以下のURLからです。 https://www.ryuzee.com/contents/blog/7124
実際のところ、プロダクトオーナーがいなかったり、”きれいな”スクラム開発にはなっていませんが、スクラムやアジャイルの考え方にのっとって各種イベント(デイリースクラムなど)をしています。
1スプリントは2週間です。
冒頭で記述した通り、現在およそ40スプリントなので、80週(1年以上)やっています。
※アジャイルの計画としては最大でも6か月でリリースするのがよいとされています。
遠くへみんなで進むための工夫
※アジャイル、スクラムを実践している方からすれば、当然の話題も含んでいます。
担当をつけない
私たちのチームでは個人に(うっすら)役割はあるものの、アプリごとの担当はついていません。
チームですべてのアプリにまつわるチケットに対応します。 実際にチケット対応する場合は基本的に個人になりますが、チームの課題をたまたまそのメンバーにやってもらうという認識です。
障害がある場合、Doingで滞留する場合など、他メンバーがサポートに入ったり、柔軟に対応します。 担当を決めないことでメンバーの対応領域を広げ、スキルアップへ繋がります。 チームとして誰かがいなくても進む状態を目指しています。
小さな障害も報告
デイリースクラム(いわゆる朝会)では「やったこと、今日やること、障害となっていること」をチームへ報告します。
障害は業務上困っていることはもちろん、プライベートで困っている些細なことでも共有しています。
若いチームとはいえ、最近は身体的な障害が多いですね。「おなかが痛い」「腰が痛い」「爪が痛い(謎)」など。 いい健康法、健康グッズなどを紹介しあったりしています。 障害報告のハードルを下げることで、問題が小さいうち対処することへ繋がります。
業務中でも、困ったこと、悩むことがあったら、Slackに投げるようにしています。 メンバーの誰かがサポートするので業務を進めることができます。
毎日、コードレビュー会
レビュー会をしていない時期はなかなか承認が進まず、プルリクがたまっていることがありました。
また、他人のコードをチェックする行為ゆえに、口頭だとニュアンスを伝えられるが、BitBucketのコメントだけだとカドがたつことを懸念しているメンバーもいました。
今では毎日、夕方にプルリクのコードレビュー会をしています。 以下の効果がありました。
- プルリクの承認が早く、ストーリー完了まで早くなった
- 細かい指摘もしやすくなった
- チーム内でプログラミング技術の共有が進むようになった
プルリクレビュー以外でも、業務で困っていることについて、チームに相談できる場になっています。 私たちチームの業務を支える大事なイベントです。
ふりかえり、カイゼン
スプリントごとにふりかえり(スプリントレトロスペクティブ)をしています。 スプリント内のGood,Badな事実、感情を共有し、次のスプリントにおけるTry、カイゼンを考えます。
スプリントによってはカイゼンを実施することが難しい場合もあります。 その場合は理想的なカイゼンにならなくても、「手っ取り早くできる」カイゼンに取り組みます。
ふりかえりの場で大事だなと最近思うのは、対話です。 じっくり話し合い、メンバーの共感ベースで課題を共有することが、アジャイルなチームへつながるのではと考えています。
また、上述のコードレビュー会では日レベル、チケットレベルのふりかえり、カイゼンを自然としていることに最近、気づきました。 小さい単位でも最適化できてきたなという感触です。
チームを知る
チームやメンバーを知るためにイベントを実施しています。
隔週でチームランチ。
脳死で「さいさいぼう」へ行きます。肉もやし定食が人気です。
※さいさいぼう=菜々坊 当社ひばりが丘事業所で大人気の中華料理屋さんです https://tabelog.com/tokyo/A1328/A132801/13063624/
自己紹介で偏愛マップを作成しました。
スキルマップも作成しました。
さいごに
ONE TEAMという言葉が流行りましたが、気軽に口に出すほど容易ではないと思います。
私たちのチームでも練度が高まってきたなと実感として感じていますが、 プロダクトでもチームでも理想とする形に近づくために、成果を上げるために、今後とも日々、学習と成長を繰り返しながら、邁進できればと思います(まじめ)。
みんなで進むからこそ遠くにいけると信じてます。