こんにちは。インテージテクノスフィア技術ブログ担当のアイダです。今回は当社人事企画部のOさんに投稿いただきました。
3月4月は新入社員研修対応があり、例年でも一番忙しい季節の人事企画部ですが、今年はさらに新型コロナウイルス対策の影響もあり本当に多忙なOさん。
しかし、そんな中でも社内研修のフルリモートに取り組んでおります。その実施における知見を今回投稿していただきました。急なリモート対応に悩んでおられる皆さまにぜひご覧いただきたいと思います。
フルリモートで社内研修やってみた -Zoom活用のお話
こんにちは。人事企画部のOです。新型コロナウイルスが全世界で広がっている中、みなさまどのようにお過ごしでしょうか。
1月時点ではよもやこんなことになるなんて露も思っていなかったので、今の状況に驚きと恐怖を感じています。改めて明日のことなんてどうなるかわからないので、1日1日を悔いなく過ごさなければならないなと思いました。(重い)
のっけから暗い始まりで恐縮ですが、逆に新しいことに挑戦する機会ができた人は多いのではないかと思っていて、私もそのうちの一人なので、今回はその中の一つから、ナレッジとして活用いただけそうなことを共有します。
1.フルリモート 研修とは/実施の経緯
まず当社インテージテクノスフィアは 年間約130日社内研修を開催しています。
2月にも25日、27日に研修開催が決定していたので、どのような対応をとるかを早急に決定しなければなりませんでした。
25日の研修は参加者が少なく、1時間30分の実施時間ということもあり、予定通りの実施方法で敢行。
27日は急遽会場利用を中止、講師と受講者全員がZoomにログインしてZoom上で開催をすることになりました。下記のような状況です。
- 講師:ご自宅
- 人事(私):インテージテクノスフィアひばりが丘事業所、自宅
- 受講者:自宅や、インテージテクノスフィア長野、秋葉原など各事業所
- テキスト:紙書籍を講師・受講者に配布済み。電子書籍を人事のPCで購入済
- 使用ツール:Zoom、Slack
使用ツールのZoomとSlackの詳細につきましては、以下公式サイトをご覧ください。
その後3月も引き続きフルリモート研修を実施しなければならず、私も在宅勤務に切り替わったため、人事も自宅から研修に参加することになりました。
しかし2月にZoom参加を認める研修をすでに実施していたこと、研修用のSlackを用意できていたこと、テキストは人事用に電子書籍を購入してZoomの画面上での共有が可能だったことが功を奏し、比較的滞りなく研修を実施することができました。
また、受講者用のテキストと資料は先んじて配布済みだったので各自に印刷して用意してもらうこともできました。
2. フルリモート研修の極意
急遽フルリモートでの研修を行ったので、どう進んでいくか非常に心配していたのですが、結果的には皆さんの協力があって 比較的円滑にすすめることができました!
その中でつかんだ極意(というほどでもないかもしれませんが、フルリモート研修を行う上で重要となる要素)はこれかな~と思っています。
- 参加者全員ができるだけ映像をオンにしよう!
- Zoomの"手を挙げる"機能は使えるだけ使おう!
- Zoomのチャット機能とSlackの機能は使い分けよう!
- 会話には積極的に参加しよう!
- Slackにも積極的に参加しよう!
補足していきますと…
1.参加者全員ができるだけ映像をオンにしよう!
これは多くのZoom会議の作法の中でも言われ続けていることなので、敢えて言うことでもないのですが、それでも私は声を大にして言いたい!
できるだけ映像をオンにしてください!!
研修って(というか会話って?)意外と雰囲気をつかむのが重要で、特に研修を受けている人が理解しているかしていないかって顔の表情から判断していることが講師もオブザーバー側も多いのです。で、言うまでもないことですが、Zoomだと雰囲気が伝わりづらいんですよね。
例えるならばみなさんの頭の上に浮かぶ"?"マークを感知しづらい。
そうなると講師も話していることが伝わっているかわからず、同じ話を丁寧に何度も繰り返すことになります。または、伝わっていると仮定してどんどん進んでいくことになります。
こういった講師と受講者間の齟齬はリアルの会場でも多く発生することですが、当然Zoomではより多く発生することになりえます。
意外と人の表情から発せられる情報は多くあるので、是非みなさんには可能な限り顔出しOKにしていただきたいなと強く感じました。
あと、単純に講師とかオブザーバーの立場からすると黒い画面に喋り続けるのは虚空に向かって話すようで辛いです。
2.Zoomの"手を挙げる"機能は使えるだけ使おう!
Zoomにはホスト以外の人に「手を挙げる機能」がついています。「手を挙げる機能」についてはこちらのサイトがわかりやすかったです。
これは映像がオンになっていれば単純に人が手を挙げている様子を映すだけで良いだろう、なぜわざわざZoom上で手をあげさせるの…?という感じに思われるかもしれないのですが、実は研修の場では優れものになるのです。
まずは1.で書いたとおり、受講者が理解しているかどうかを判断しづらいので、講師はよくYES/NOの質問をなげかけて手をあげてもらい、進捗具合などを判断していました。
手を挙げてもらうと誰が手を挙げているかいないかが一目瞭然(ホストから見るとギャラリービューの場合、それぞれの画面の左端に手のアイコンが映しだされます)で、手を挙げてる側も手を挙げっぱなしにしなくてよい(手が疲れない)という利点があり、最高なのです。あと手のアイコンが見やすい。
手をあげてもらうのってリアルだとバラつき(高低差など)があるし、手を挙げている間は片手しか使えないので、これは非常に優れもの機能です。
3.Zoomのチャット機能とSlackの機能は使い分けよう!
Zoomのチャット機能って全員にも送れるし、宛先を選択して送ることもできるので、それだけでも十分便利なのですが、特にプログラミング系の研修の中では、コーディング結果とかエラー画面とかを共有したい場面が生じがちじゃないですか。
そういうときにはZoomのチャット機能だと片手落ちなんですよね。なので、研修の中ではこのように使い分けていました。
- 講義の中で詰まった時、質問を瞬間的にしたい時はZoomのチャットで投げる
- 参考リンクや画像を共有したい時(質問に限らず)はSlackのチャンネルの中で投げる
特に「こういう風にやって上手くいったよ!」という報告事項であればSlackで共有して、みんなからリアクションがくると嬉しいじゃないですか。
だからやっぱりSlackは用意しておくべきかなと思います。
4.会話には積極的に参加しよう!
Zoom上ではブレイクアウトルーム機能を使用してグループワークを行うことも可能なのですが、これが意外と難しいんです。
難しいというか、それこそリアルの会場であればなんとなく察せられる雰囲気(いまはそれぞれ作業を進めるべきなんだろうな…といったような)が掴みづらくなり、きちんと自分の状況を報告しないと互いに不安な気持ちになるという事象が発生するように感じます。
しかも話が進まなければ無音のまま時間はただ過ぎていくという…。リアルよりも丁寧に前提の共有とどのように進めていくべきかの共有が何より大事だなと思いました。
何よりも自分の状況と考えをきちんと発信しないとお互いに無の時間が流れてしまって辛いです。(それはZoomにおけるグループワークの問題だけではないかもです)
5.Slackにも積極的に参加しよう!
そもそも今回の話をする上での究極の前提なのですが、人と人はコミュニケーションをとる時には反応が欲しいじゃないですか?だから自分の反応を色んなツール上で発信してね、という話を1~4まででしてきました。5も同じです。
Slackで何か共有されたら何かしらリアクションしてあげましょう!(嬉しいから) 発信する情報って、絶対しなければいけないという訳ではないんですよね。
なぜなら例えば自分がエラーになったとしても自分で直すことができれば、それで完結するからです。
でもその時に同じエラーになっている人がいるかもしれないと思って、自分の画面をキャプチャして公開して、それに対して直し方がわかったら、スレッドに
「こういう風にしたら直りました~」
って共有してくれるのは協力精神があるからという理由でしかないのです。
そういった協力的な行為に対して簡単でも「ありがとう!」という反応を返してあげると、発信した人も「発信して良かったな~」という気持ちになると思います。
気持ちになると思います、というかコミュニケーションをとってお互いに良い気持ちで進めていくことこそが、良い結果が生まれることへ繋がっていくと思います。
良いスパイラルを生むことで良いアウトプットが生まれるのではないかなと思うので、Slackでのリアクションはぜひ推奨したい事項です。
3.フルリモート研修をやってみて気づいたこと
極意が気づいたことと言えば気づいたことなのですが、敢えて気づいたこととして特記したいことがあるのでまだ書きます。
- 少人数であればあるほどリモート研修(Zoom?)は疲れる
- 長時間のリモート研修は無謀(長くても4~5時間が限度?)
- リアルの研修より関係性がフラットになる(気がする)
- 全員が協力してくれればわりとなんでもリモートで実施できる
理由はよくわからないのですが、恐らく少人数であればあるほど、大人数で行うよりは多くの発信をしないといけない状況になる(例えば問題への回答を当てるのも少人数の方が多く当たるなど)ので疲れるのだと思います。 あと自分の顔が映されるのが地味に疲れる。
これはオブザーブしていなければスピーカービューに切り替えることで負担を減らせると思うのですが、オブザーバーはそうはいかないので辛いです。
あと、リアルの研修では講師が前に立って話すので、いわば上から下への情報の流れがあり、上下の関係性が生まれると思うのですが、全員がリモートだと並列な関係性になるような気がしました。(私だけですか?)
最後に
以上、長々と書いてきましたが、結論としては良いコミュニケーションをとろうとする積極的な姿勢を全員が持てばリモートでも研修はできる!ということです。
2020年度も引き続き社内研修は実施していく予定なので、今回の学びを活かしたリモートの研修もたくさん実施していく所存です!
皆さまも研修を実施する際には上記を是非、参考にしてみてください。そして他にも気づきがあれば共有していただけますと幸いです。
コロナに負けず、楽しく快適に過ごしていきましょう!